保湿庫からα7sの姿が消えて途方に暮れていたのが、カールツアイス・イエナのレンズたちだ。
PEN-Fに付けることはもちろん可能なのだが、それぞれ換算で100mm、270mm相当になってしまうレンズは、すこぶる使い勝手が悪すぎる。
この際、M42マウントのフィルムカメラを買おうかとしばらくの間ネット上をうろうろ、実店舗をうろうろしてた。
FUJICA ST801が本命だった。
ただなかなか思うような物に出会えずにいたし、正直踏ん切りがつかないままでいた時、ふと『もともと、M42マウントのカメラを作っていたPENTAXなら、Kマウント用のアダプターがあるんじゃなかろうか?』と思った。
そしたら、あった。
実際手にしてみるとアダプターというよりもリングと言ったほうが良いぐらいの薄さ。金属製のそれは、惚れ惚れする程に美しい。
ただ美しすぎて、スクリューマウントの溝で手の指に切り傷ができた。
K-5Ⅱsに取り付けた佇まいも美しい。マウントアダプターの『出っ張り』という概念はどこへ行った?
K-5Ⅱs + CARL ZEISS JENA Sonnar 135mm/F3.5 作例
保湿庫がまた1台カメラを産んだ
M42マウントのフィルムカメラを作っていたかつてのペンタックスも、その後は独自のKマウントへ移行した。
うん?
そう、このアダプターリングを使えば、フィルムカメラでもカールツアイス・イエナを使えるということだよな?
また1台カメラが増えた。
僕の手は2本しかないし、目も2個しかない。
持ち歩けるカメラなんてせいぜい2台ぐらい。だから、極論を言えば家に2台カメラがあれば十分なのに、我が家の保湿庫はなぜかカメラを産みたがってしまう。
ただ、今回のこのフィルムカメラはレンズの有効活用のためだからまあ仕方がないと言えば仕方がない。
そして、MXと一緒に付いてきた『smc PENTAX-A 28mmF2.8』
もちろんこのレンズもK-5Ⅱsで使える。K-5Ⅱs用に広角レンズが欲しいなあと思っていた矢先だっただけに渡りに船だ。
正直、光学ファインダーでマニュアルレンズのピント合わせが視力等の衰えで厳しくなっているのは事実。特に暗い時間は。
しかし、フィルムに手を出してしまった今、Kマウントの良い部分を改めて知ることができたのも事実。
もうしばらくは、だましだまし楽しんでいければいい。
コメント