週末に京都へ行く度に、と言うと少々大袈裟だけど、平日に京都を歩きたいと幾度となく思ってきた。
まあ、齢とって定年後の楽しみかな?
そう思うようにしていた。
さて、春に買ったお茶の在庫を切らしてしばらく、またお茶を買いに京都に行かないとなあと思いつつもあまりの酷暑の日々にずっと腰が重いままだった。
毎日、500mlの水筒には「水」を、350mlの水筒には、冬は「温かいお茶」を、夏は20分水出しした「冷茶」を入れて仕事へ行く。
お茶を切らしてからは、通勤用リュックが触れる背中が、僅か350g程度減っただけの重み(から発生する熱)ですら喜んでいるように感じて在庫補充が疎かに。
しかし、ペットボトルのお茶はどれを選んでも、毎朝急須で20分水出しする玄米茶の旨さには勝てやしない。酷暑が続く中いよいよ腰を上げる時がきたようだ。
もちろん、わざわざ京都へお茶を買いに行かなくても、どこでもお茶は手に入るし、なんならいつも買いに行く一保堂さんはネット購入だって可能だ。
言ってみれば、「お茶を買いにく」=「京都へ行く口実のひとつ」なのだ。
そんなこんなで8月21日。
今年の夏休みは週末をはさんでの三連休を2回取得した、その2回目の三連休の最終日。
妻は仕事なので、久しぶりのおひとり様だった。
いい加減「お茶を買いに行く」=京都に行かねば、と思ってはいたが、相変わらずの酷暑予想に気持ちは萎える一方だった。
朝、起きてからも、『やっぱり、エアコンの効いた涼しい部屋が一番だよなあ』と思いながら、ソファでゴロゴロしていた。
しかし、ふと『今日って平日?』と気づいた。
哀しいかな、自分の休みは日・祝日とイコールだと思い込む習性から、すっかりその意識が飛んでしまっていた。
『平日に、京都に行けるじゃん』
その思いだけで、酷暑の中出かける気持ちがフツフツを湧き上がってきたのだ。
8月がいわゆる夏休み期間中で、あくまでもその中の平日であることは少々残念だったが。
まずは一保堂本店をめざす
朝食を食べてなかったので、11時開店と同時にお蕎麦屋さんで早めの昼食を取った後に、一保堂本店へ。
この時間なら喫茶スペースも空いてるだろうし、買い物だけじゃなく飲んで行こうかと考えながらだったので、バリケードでふさがれた光景を見た瞬間、かなり焦った。
裏手に仮店舗が設けられていたので購入は可能だが、喫茶はしばらくお休み中。
梨木神社
バスに乗るタイミングを逃して、歩き始めたものの、速攻その選択を後悔しながら京都御所の東側をとぼとぼと歩く。
一応日傘をさしながら歩いていたが、止まらない汗をタオルで拭きつつおよそ20分の道のり。
平日だから人が少ないのか、それとも暑いから人が少ないのか、間違いなく答えは後者だろう。
そんなくだらないことを考えつつ歩いてようやくの到着だった。
ずっと来たいと思っていた。
ただここまで暑い日に汗をだらだらかきながら来る予定ではなかったんだけどね。
鉄分補給と広隆寺
梨木神社で帰るつもりでいた。
お茶も買ったし、旨いアイスコーヒーも飲んだ。
なによりこのクソ暑い状況から早く抜け出したい。
梨木神社から京都府立医科大学前のバス停まで。
そこから河原町方面に向かうバスに乗ればいい。
ところが、実際には京都市役所前で降りて地下鉄東西線に乗っていた。
東西線西行きの終点は、「太秦天神川」駅。大変便利なことに、この駅は嵐電嵐山本線と接続している。
せっかく京都まで来たのだから、嵐電乗って帰ろう。
それに地下鉄の冷房が心地よすぎてずっと乗っていたかったんだよなあ。
嵐電嵐山本線の撮影スポットの一つに、京都最古の寺院と言われる広隆寺前がある。
せっかく来たのだからこれまで入ったことのない広隆寺へ。
自販機で買った麦茶でミネラル補給しても追いつかないぐらい、暑い境内。
多少でも涼みたくて、有料エリアの霊宝殿に入ってみたものの、ほとんど空調が効いておらず、そのうえ国宝等保存のため薄暗い。
眼鏡を忘れたため、木造弥勒菩薩半跏思惟像様もぼんやりと見えるだけ。
ああ、ここは涼しくなってからもう一度来る!(眼鏡必須)
さて、平日だろうが外国人観光客に溢れた嵐山。
そこで向かった先は、温泉。
駅のトイレで着替えればいいかと、替えのTシャツだけはリュックに放り込んでいたのだ。
偉いぞ、俺。
この日持っていったカメラは当然京都専用カメラ(笑)、FUJIFILM X100V。
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