果たして今回の大台ケ原を山登り記録とタイトルに入れることに後ろめたさがあることは最初に告白しておきます。
2019.11.3
大台ケ原に行くのはいつもご来光とセットでした。
ただそのうち、『いつか赤く染まる大峰の山々を、そしてそのあとに訪れるブルーアワーを大台ケ原で見たい』そんな気持ちが湧いてきた。
それをいつ決行するかどうかは全く決めていなかった。
気がつけば、もうすでに11月で今月末にはドライブウェイが通行止めになってしまうわけで、これは早く行かねば!そう思った次第。
頑なに認めるつもりはないが、どうも山の天気との相性は抜群に悪いようで、先月の六甲山も曇りだったし、11月3日のヤマテンの天気予報は、朝が『霧のち曇り』という何とも絶望的な内容だった。
昼からは曇り、時々晴、その後夜中は『晴のち霧』。
この『晴』の文字に希望的観測を抱いて、積年の課題だった夕焼けを狙って出かけることにした。
この時期の大台ケ原は物凄く人が多い。
駐車場に入りきれない車が路駐の列を作ることはわかっていたので、入山予定時刻は14時にした。
想定ルートは次の通り。
●駐車場~中道を通って尾鷲辻~正木ヶ原~正木峠~日出ヶ岳
かなりのゆるゆるコース。
だから冒頭に書いた通り、これを山登り記録として書くのはどうかと思うけれど、これ以上カテゴリーを細かくしても仕方がないのでそのまま押し通すことにする。
4時間ほどの所要時間を見込んで家を出たけれど思いのほかスムーズに動けてしまい、大台ケ原の駐車場に着いたのは、お昼の12時半ごろ。
既に下山のクルマとすれ違っていたし、微かな期待を持って駐車場に入ったものの、そこは満車状態。
これは想定通りなので、仕方なく川上辻よりはるか先まで戻って、クルマを止めて昼食と仮眠をとることにした。
晴れていれば、急遽三津河落山に登ることも頭をよぎったけれど、吉野辺りからすでに曇り始めていたうえ、大台ケ原は今にも降り出しそうなぐらいの雲の厚さだったため、大人しく待つことにした。
仮眠から目を覚ましたのが、13時20分頃。
そこから駐車場へ移動。
読み通り、空きが目立ち始めていた。
ただ雲は相変わらず空を覆っていて、風もあって駐車場はかなり寒かった。
もう既に夕焼けを見ることは諦めていた。
ただ一瞬でも晴れ間がのぞいてくれたら、もうそれだけで十分という気持ちで歩き始めた。
大台ケ原はもう既に晩秋の趣だった。
終始曇り空だったことも、その気配を濃厚にした。
青空どころか、太陽さえどこにあるかわからないほどの雲。
けれど、駐車場で吹き付けていた風がほとんどなくなっていたことだけで山に感謝したくなるから不思議だ。
そう、なにより今年もまたここに戻ってこられた。
それだけで満足してしまう魅力がこの山にはある。
■camera RICHO GRⅢ
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